ロジン(松ヤニ)の使用について

ロジン(松ヤニ)の使用について

東京粉末は、全ての製品でロジン(松ヤニ)は使用しておりません。

以前ワールドカップでBOOSTを使った選手が活躍した時に、IFSCより成分表の提出などを求められたことがありますが、最近ではロジンの入ったチョーク類の使用を禁止されている大会などがあるらしく、海外の選手より成分についての問い合わせがございました。

そのような経緯がありましたので、こちらの記事で使用していないことを記載いたしました。

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ちなみにロジンについては何が問題なのかはご存知でしょうか。

ロジンは天然資源でして、環境に与える悪影響も極めて低く、非常に優れた素材です。しかしクライミングには必ずしも適していない可能性がありまして、それはロジンの持つ粘着物質が水でも流れにくいという性質のせいで、クライマーの多い有名な岩などで、ホールドについたロジンと汚れが染み付いて見た目が汚くなってしまうことによる観光への影響があります。

よく噂されるホールドが削れてしまうような摩擦力はロジンにはありません。ブラッシングをしていればほとんど影響はないはずですが、ブラッシングを放置された場合や、ブラッシングが追いつかないほどのオーバーユースによって、ホールドの変化というよりもロジンについたチョークが固まってしまうことによる持ち感の変化が大きいように思います。

ですから、ロジンの問題というよりは、ブラッシングとオーバーユースの問題とも言えます。また使うブラシや岩質によっては過度なブラッシングで岩を削ってしまう恐れもあります。いずれにせよオーバーユースによってホールドは変化します。

私どもも簡単な実験でしか確認していませんが、ロジンについてはオーバーユースの岩でなければ、ブラッシングをする前提で使えば全く問題ないと考えています。とはいえ東京粉末の製品には一切使われておりません。

どちらかと言えば、昨今では岩場よりも人工壁で問題になることが多いようです。

人工壁では岩場よりもブラッシングの機会は少なく、オーバーユース気味でしょうから、ホールドの色も変化し、汚れていきます。さらにロジンは水で落ちないので一度厚く付着したロジンの清掃は非常に困難です。岩場での使用よりも人工壁での使用の方がその弊害が顕著かもしれませんね。

粉チョークをそのまま袋に入れて使う場合と同じように、人工壁でのロジン含有チョークの利用については施設の利用ルールを必ずご確認ください。特に海外のジムでの利用には日本よりも注意した方が無用なトラブルは避けられるでしょう。


 

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